例えば、人から「鹿児島の天文館辺りで、
どこか美味しいところない?」と聞かれると、
決まって答えるのが、「旬菜 さつまの意」というお店です。
和食をベースとしつつも、
中華や洋食の要素を随所に散りばめた居酒屋さん。
鹿児島市電・甲東中学校前電停から徒歩3分のところにあります。
オシャレは足元からと言いますが、
飲食店の場合はまず雰囲気から。
その点に関してもこちらは充実しています。
手頃なスペースに行儀よくおさまったカウンターやテーブル、
そして個室席という顔ぶれ。
洗練されたジャズの響きにリズムを合わせれば、
心は勝手にスウィング、
ことさらに心地いいひとときの始まりにワクワクしてきます。
地元の食材に固執することなく、
全国のいいものを積極的に使っていく柔軟性と気概は、
まさしく店名に込めた思い通りです。
愛媛の「伊予牛」をはじめ、長野産のジビエ肉、
北陸魚介というように、厳選した素材を仕入れ。
そこに、子供の頃に目覚めた料理に対する意欲そのままに、
店主が工夫を施し、季節にふさわしい独自の品々を仕上げていきます。
初夏を例にとりますと、こういったお料理が並んでいます。
中華の技法を駆使した「無花果と丸茄子の蟹あんかけ」や
抜群の糖度を誇る「薩摩甘照トマトサラダ」、
冬はじゃがいもがメインとなる「アボカドまんじゅう」など。
じっくり焼き上げた「うずら焼き」や春キャベツと茄子が
層をなす「大隅鰻の博多蒸し」も見逃せないメニューでしょう。
〆にもってこいの「鱧の土鍋ご飯」は、
星座のように配置されたオクラが色鮮やかな一品。
古酒と熟成酒を傾けつつ、
さらに、岩手の「よえもん 夏ぎんが 純米吟醸 生原酒」や
石川の「菊姫 純米酒 金劔」、
宮城の「阿部勘 特別純米酒」といった日本酒を重ねていけば、
もう我が意を得たり。紹介した相手も「さつまの意」を得て、
すっかりファンに。実は、このお店、わたしも人から教えられたところ。
他人は自分の知らないことをいろいろと知っているものだ、
とつくづく実感する今日この頃です。
[店名] 旬菜 さつまの意
[住所] 〒892-0845
鹿児島県鹿児島市樋之口町8-5 照明電工ビル1F
[アクセス]
鹿児島市電「甲東中学校前電停」より徒歩3分
鹿児島市電「天文館通電停」より徒歩7分
[営業時間] 17:00~24:00(L.O.23:30)
[定休日] 日曜日
[TEL] 099-295-3363
[ホームぺージ] https://www.satsumanokokoro.com/