和食とは素晴らしいものです。四季とともに食材や調理にも変化を与え、結果、美味しい料理へと昇華。見た目にも彩を湛え、いわば芸術的ともいえます。
全国津々浦々、名店があるなか、本稿にてご紹介するのは大阪府堺市にある居酒屋『民芸 藤よし』です。尚、津久野にも店舗を構えています。
お客さんに喜ばれているのが席の多さです。その数なんと300。お座敷の宴会場だけで100名規模。
個室やテーブル席、一人飲みもしやすいカウンター席など。つまりはあらゆるシーンに使えることで、人気を博しているのです。
お料理も上質。出色は「造り盛合わせ」です。新鮮なお魚を職人技で捌きます。食感、旨み、たまりません。
数種類使い分けるというお出汁もポイント。伝統の味として引き継がれている「自家製胡麻豆腐」は、胡麻を丁寧に炒るところからはじめ、吉野葛を昆布だしで伸ばして胡麻を混ぜ、練り込み、寄せて豆腐にしています。シンプルだからこそ引き立つ出汁の味。また食べたくなるような一品です。
〆には本格的なお蕎麦はいかがでしょう。「えび天茶そば」は、プリプリの海老、お茶の香り、そしてやっぱりここでも出汁。全体的にバランスよくまとめてくれます。夏は冷やしもあり、すなわち年中楽しめるわけです。ありがたや～！
ここまでお料理。で、当然お酒も欲しくなりますよね。
日本酒、焼酎揃っています。（和食のお店ですが、ワインもあるので、お好きな方はぜひ！）
不肖、私のおすすめは、鹿児島の芋焼酎「天璋院篤姫」です。波乱に満ちた時代を生きた篤姫のごとく、ぶれずに信念を貫いたという、その背景がもはや肴になりえますが(笑)、とにかくシンプルに旨い！爽やかできりっとした飲み口が特徴的です。
一貫していえるのは、卓越した職人技が季節の滋味を如実に伝えているということ。
堺（そして津久野）の居酒屋『民芸 藤よし』で、極上の和食体験をぜひ！
