個性際立つ名古屋めしに新たな刺客あり―明治38年創業の老舗、

名古屋駅の他、栄駅にも店舗を持つ「廣寿司」さんの

名物料理についてご紹介しましょう。

 

いま巷で話題になっているのが、「ひつまぶしサンド」です。

全国的にも有名なご当地フードがいったいどんな姿に変わっているのか、

気になるところ。ビジュアルは手巻き寿司に近く、

シャリをはさんだ旨味たっぷりの蒲焼を海苔で包んでいただく、

という形になっています。特筆すべきなのは、

うなぎの骨で抽出した滋味満載の出汁ジュレをひとかけすること。

 

この工夫があることによって味に変化が生まれ、

何層もの美味しさが広がります。

まさにひつまぶしを進化させたテイクアウトの申し子のような傑作。

贅沢さをプラスしたものでは、北海道産の食材を使った

「うにのせのひつまぶしサンド」がおすすめです。

 

新しい風が吹く一方、伝統に基づいた逸品があることも、

おさらいしておく必要があるでしょう。

「穴子の切寿司」は、何世代にも渡って地元の皆さんが

馴れ親しんできた看板商品となっています。

 

厳選された国産穴子はうれしくなるほどのふっくら仕上げ。

その下に仕込んだ角麩の歯ざわり、甘辛テイストのツメ、

シャリが見事にマッチし、思わず笑みがこぼれるほどの完成度です。

この安定した美味しさを維持しているからこそ、

いまだに人気を継続しているのでしょう。

 

持ち帰りの他に、ランチタイムにも活躍してくれるのがこちらの大きな強み。

「お寿司ランチ」や数量限定の「いくら親子丼」、

リッチな気分になれる「寿司丼（ちらし）」、

さらには「焼魚定食」や「お刺身定食」といったメニューも並んでいます。

お酒好きの居酒屋ファンのみなさんには、「鰻の肝煮」や「たこぶつ」、

「上にぎり」を肴にして気分よく一杯傾ける愉しみもあります。

 

古きと新しきを融合させた「廣寿司」は、

地域の常連さんに支えられながら、

これからも末永く愛されるに違いありません。