名だたる美食家が絶賛するお料理や年代物のワイン。言うまでもなく高品質でしょう。美味しいに決まっています。
そんなグルメなひと時はいわばファンタジー。日常、身近な存在に……。そうは思っても所詮は高嶺の花。どうしたって懐具合が気になります。それに高級レストランは何かと気を遣いそう。が、実はそうでもないかも。
一宮にある「焼肉屋 どうげん」は、こぢんまりした飲み屋さん的な気さくな空間で逸品料理の数々が味わえます。
名鉄名古屋本線の新木曽川駅から徒歩5分。県道190号線沿いの人気店です。
ワインの造詣の深さは本物。その日、そのときの気分にピッタリの1本を選んでくれます。もちろん、食に関してもエキスパート。焼肉に使用するのは最上級の黒毛和牛です。これを大ぶりにカット。ステーキと呼んでもいいくらいのサイズで提供してくれるのです。やわらかくきめの細かい肉質、しっとりとした脂。厳選されているというのも納得。それを炭火で焼くため、余分な脂が落ちていきます。たくさんいただいてもくどくないので胃もたれしにくいのです。
さらには、霜降り肉のようなソフトな食感と赤身部分の旨味を併せ持つシャトーブリアン。これがスタンバイ。セレブリティ―溢れる希少部位です。ブルゴーニュの最高峰、ジュヴレシャンベルタンで乾杯といきましょう。19世紀の政治家、フランソワ・ルネ・ド・シャトーブリアンが愛したことで知られる幻の食材をカジュアルな雰囲気のなかでいただく。そんな極上の幸せを堪能できます。
足もとがすくむような緊張感ある場所かと思いきや、ここは掘りごたつ式のお席です。リラックスしていただけます。
テールを使ったラーメンもオススメ。これを目当てに通うリピーターがいるほどの逸品です。
〆には喉越しのよい、さっぱりした冷麺や具だくさんナムルが載ったピリ辛のビビンバを。優しいテイストのたまごクッパも捨てがたい。隠れファンは私だけでないはず（笑）。
そんな感じで先般体験した「焼肉屋 どうげん」は、洗練されつつも親近感を抱ける場所でした。
幸せってこういうことだな、と。(^。^)
こんなお店が世の中にあふれることを、いちグルメファンとして願うばかりです。
